それからしばらく何事もなく、



変わらない日々を過ごしていた。



ゴールデンウィークも休まず店を開ける。



忙しさは相変わらずで、



閉店後、疲れてそのまま店で仮眠を取ることも増えていた。



忙しく、不規則なそんな毎日の中で、



俺はすっかり鏡子のことを忘れていた。



イヤ・・・・・正確にいうと、



『考えないようにしていた』のほうが正しいのか?



俺が俺らしくいるためには、



それがラクだった。



その選択肢しか有り得なかった。