先に沈黙を破ったのは、



俺ではなく、鏡子だった。



「私の家、優人に会った場所の近くにあるコンビニの上のマンションなの・・・・・」



俺がよく行くコンビニの上は、



小奇麗なマンションになっていた。



「そっか、じゃあ、そこまで送ってくから」



コンビニは、店と俺のマンションのちょうど真ん中くらいの位置にある。



歩いたってそう時間はかからない。



商店街を抜け、細い住宅街に入りる頃、



少し酔いの冷めた鏡子が、



「優人は彼女とか、好きな人とか・・・・・いないの?」



と、俺の顔を覗き込むように聞いてきた。