「ありがとうございました」



最後の客を店の外へと送り出す。



ほろ酔い気分の客は、



足元をもたつかせながら、店を出た。



「じゃあな、店長!また来るわ。今度は俺の女連れてくっからぁ」



「はい。お待ちしております。お気をつけて…」



やっと、仕事が終わる。



俺は深くため息をついた。



店の片付けをして、店を出た頃にはもう朝日が顔を出していた。