掃除ももう慣れたもの。



手際よく開店準備を終える。



店内には俺のお気に入りの曲が流す。



まだ客がいないこの時間とこの空間が俺にとっては貴重なんだ。



取り出したタバコに火を点ける。



そして、開店時間を迎えるんだ。



『OPEN』



プレートを出すと、



その瞬間から、



俺は『黒崎優人』から『BLUE RAINの店長』になる。



暗い店内にはカウンターを照らす青いライトがよく映える。



俺もその青い光に照らされる。