寒かった日々が嘘のように暖かくなり、



春の風が俺の頬をくすぐる。



公園の桜も、この時期は存在感を増す。



舞い散る花びらは俺ですら見とれてしまう。



夕暮れの道・・・・・



俺は店まで歩いていた。



大きな桜の木が目につく。



こんなところにもあったんだな。



道路脇にひっそりとあった木々が花を咲かせて、



ようやくそれが桜の木だったことを知る。



思わず立ち止まり、俺は桜を眺めた。