女の手には色鮮やかなピンク色の傘。



そっと差し出され、反射的に思わず受け取る俺。



「どうぞ、使って・・・・・別に返さなくていいから」



女は俺が傘を受け取ると、



一瞬笑顔になった気がした。



そして、すぐに俺が帰る道とは反対の方向へ行ってしまった。



・・・・・。



何、これ？？



俺に・・・・・ピンク色の傘ねぇ・・・・・。



これ・・・・・さして歩けっていうわけ？？



この俺が・・・・・？？