4年、待ってた。


この人本当に私に気があるの?

私一人で舞い上がってただけなんじゃない?

そう疑い出した時、飲み会中もずっと目を合わせてくれなかった芳が、初めてまともにこっちを見て、

「俺はネネちゃんがいいと思ったけどね」

と、はにかんだ。

その言葉がご機嫌取りなのだとしても、やっぱり嬉しかった。

そんなふうに思ってくれる男がいるなんて。

それでも、どうも素直になれなかった私は、

「芳くん、ありがとう。

ウソでも嬉しい」

と、ケラケラ笑いながらひねくれたセリフを放った。

言った瞬間しまったと思ったけど、お酒が入っているせいか、自制心や我慢という名のストッパーが完全に外れてしまっている。