しばらく人間観察をしてみたけどそれにも飽きてくる。
注文した料理が運ばれてくるまでの間、私は時間つぶしにケータイからグリーンにアクセスしてみた。
パソコンからもアクセスできるし、ケータイからも見れるSNSだから、非常に便利だ。
昨日日記を更新したせいか、久しぶりに10人以上のユーザーから足跡を付けられている。
なんとなく嬉しいと思ってしまうこの感覚が、ちょっとだけ懐かしい。
まあくんからのコメントはないとわかっているけど、つい確かめてしまった。
やっぱり、あるわけないか。向こうは退会してるんだし。
むなしくなってケータイを閉じる。
あのころは、毎日のようにコメントしてくれてたもんなぁ……。
ふと顔をあげると、正面に見える出入口付近で接客している店員の姿があった。
大学生っぽい男の子が一人で来店してきたようで、その相手をしている。
こんな時間に、ああいう年齢の子が一人でやって来るなんて珍しいな、と、元バイト店員の私は思った。
その学生は、案内役の店員と話しつつこっちを指さしている。
「――――!」
目を疑った。
動揺のあまり、全身の血が逆流したような感覚になる。
彼はまっすぐこっちにやってきて、元から約束していたかのように、自然な動きで私の向かい側に腰を下ろした。


