しばらくそうしているうちに、私の気分はだいぶ軽くなっていた。
『…………俺も、男女の友情ってよくわかんないです』
「日記へのコメント?」
笑いながらそう返した。
まあくんも私の日記に賛成派?
まあくんは、しばらく黙ったままだった。
『……もし俺が、吉住さんと付き合いたいって言ったら、吉住さんどう思う?』
「え?」
思考がフリーズした。
言葉が浮かばない。
弟のように親しくしていた相手に思いもよらないことを言われて、私は雷に打たれたかのような衝撃を受けた。
ただただ、ビックリするだけ。
まあくんは周囲がうなるイケメン。
変な性格でもないし、たまに女性客に逆ナンされているくらいカッコイイ。
そんなまあくんが私と付き合いたいって?
ありえなさすぎる。
芳とうまくいっていない私に、同情してるのかな?
……こんな時、何て返したらいいのか……。
恋愛スキルが低い私は、
「まあくん、その気持ちだけで充分だよ、ありがとう」
としか、言えなかった。


