4年、待ってた。


ひととおり話し終えると、まあくんは苛立ちを込めた口調で、

『吉住さんには悪いけど、その人ありえないっすわ』

「ありえない?」

キョトンとする私。

こんなに感情的なまあくんは初めてだという驚きもあった。

『だって、彼女いるときにマンガ読むって!

部屋にポスターって!

普通、彼女といたら抱きしめたりかまってたいって思いますよ!

好きなコ出来たら芸能人なんて興味なくなるし、ポスターなんかじゃなく、彼女と撮った写真やプリクラ飾りますって』

私の中にある女としてのプライドをくすぐる、まあくんの共感。

最初落ち込み気味だった私もだんだん強気になり、

「そうそう! 私はかまってほしいだけなのに!

芳は、テレビとかマンガの方が大事みたい」

『理解できないっすねー。

吉住さんがヘコむの当然っすよ。

マンガやテレビなんて、一人の時にいくらでも見れるんだし』

「だよねだよね!!」

異性に気持ちをわかってもらえるのが、こんなに気持ち良いことなんて思わなかった。