まあくんからグリーンのメールを受信してから、2時間以上が経っていた。
いつでもいいから連絡してって言葉につい甘えてしまったけど、まあくん、さすがに寝てるかも……。
やっぱり明日かけ直そうと電話を切ろうとした瞬間、
『はい!』
バイト先で聞き慣れた元気な声が返ってくる。
2コール目の途中だった。
寝起きだったのもあり、私は咳ばらいをしてノドを整え、
「あの……。まあくん?
吉住です。グリメ見たよ」
『吉住さん!
待ってましたっ!』
こんな時間なのに、まあくんは怒ることなく相手をしてくれる。
「待っててくれたんだ……。
遅くなってごめんね。
グリーンで日記書いた後、知らないうちに寝ちゃってた」
まあくんはホッとしたような声で、
『よかった。
吉住さん、変なこと考えてるんじゃないかって、心配しましたよ。
今日の日記、普通じゃなかったし』
バイト先の外で話したのは初めてだからか、まあくんの話し方はいつもより砕けている気がした。
「心配かけてごめん、もう大丈夫だから」
『吉住さん、無理しないで下さい。
彼氏に一途な吉住さんがこうやって俺なんかに電話かけてくるなんて、よっぽどのことですよね』
「それは、まあくんが番号書いてくれたからっ」


