4年、待ってた。


私は嫉妬深くて嫌な女。

そんなの重々承知。

芳の言葉をそのまま信じてる。

芳は浮気なんかする人じゃないって、今までの付き合いでわかってる。

でも、嫌だった。

雑魚寝する仲とか、おかしな関係にはならないとか、そういう感覚が私には理解できない。

芳のそういう価値観を共有できたら、私も楽なんだろう。

でも、できそうにない。


どうしても言葉を止められなかった。

うまくいっていたのに、それを壊すようなことを自分でしてしまった。

「そんなの行かないで。

……私、嫌だよ。女の子もいるんでしょ?」

思った以上に低い声が出てしまう。

芳は戸惑うように、

『大丈夫! 心配しなくても。

あいつらは男女を意識しない仲っていうか、もう全員が男同士みたいな感じだし。

今までだって、あいつら何度かウチに泊まりに来たりしてるけど、何も起きてないしね。

何かあったら逆にこわいくらい』

芳は一生懸命私の気を和らげようとしてるのかもしれないけど、芳にそう説明されるたび、イライラが増すだけ。

「……そういうの、私にはわかんない」