4年、待ってた。


その夜、芳に会い、私はまた微妙な気持ちにさせられた。

二人きりの部屋の中、それぞれ窓際と壁側といった感じで離れて座っている私達の間に、会話はない。

芳は手にしたマンガに夢中で、私がいくら話しかけても、

「うん」
「そうだね」

と、空返事しかしない。

相変わらず部屋に貼られたアイドルポスターはそのままだし、私といるのにマンガを読むって……。


「マンガ読むんなら、私と会ってる意味ないんじゃない?

さっきから話しかけてんのに、返事テキトーだし。

そんなにマンガが読みたいならマン喫に行けば?」

いい加減腹が立ってきた私は、そう言い立ち上がると芳の部屋を出た。

腹いせとばかりに、足音を大きく鳴らす。

さすがに芳も危機感を覚えたのか、

「……ネネちゃん、待って!!」

部屋を出て数秒後、表の歩道で腕をつかまれた。

「ごめん! もう、マンガは見ないから」

そう言い抱きしめられた瞬間、涙があふれてきて、

悔しいけど、私はこいつが好きなんだと思った。