《バイトで失敗しまくった。
次は気をつけよーっと》
汗マークと笑顔の絵文字を使い、軽いノリでそう書いた。
まあくんを怒らせてしまったけど、まあくんからのコメントをもらって、「もう大丈夫なんだ」って保証がほしかったんだ。
マイページに繋いだまま、数分ごとにページ更新を繰り返してみたけど、その日はとうとう、まあくんからのコメントはなかった。
むなしくなってパソコンを閉じると、お風呂を済ませて眠りにつく。
久しぶりに芳のことを考えずに済んだ夜だった。
翌日の朝、何となく気になって、寝ぼけまなこでグリーンにアクセスすると、まあくんの足跡がついている!
でも、昨日のことをまだ怒っているのか、コメントは書き込まれていなかった。
複雑な気分でバイトに向かいつつ、まあくんに会ったら「足跡見たよー!」と言ってさりげなく探りを入れるつもりだったが、今日に限ってまあくんはシフトに入ってなかった。
しょうがない……。
どうしてこんなにもまあくんにこだわってしまうのか分からないけど、今は芳のことを深く考えずに済んでいるから、逆によかったのかもしれない。


