4年、待ってた。


こんなイケメン放っておくなんて、まあくんのクラスの女子は何やってんだ。

この前、私のバイト姿を見に来たと言って店にやってきた真央実も、まあくんを見て、

「あの子カッコイイー! 高校生だよね?」

と、はしゃいでいた。

彼氏持ちがキャイキャイすんなとツッコミつつ、男を見る目が厳しい真央実に合格をもらったまあくんはある意味すごいと思った。

ここだけの話、真央実は芳のことも辛口評価していたしね。

「性格はいいかもしれないけど、顔はCクラス」

人の彼氏をランク付けすんな!と反論したが、真央実はそんなのモノともせず、

「ネネって、顔で彼氏選んでないよね。

内面重視?」

と、哀れみの目でこっちを見てきた。……ほっとけ。

真央実くらい可愛いと、外見にまつわる他人の欠点も大きく見えてしまうものなのかなー。


真央実とのそんなやり取りを思い起こしつつ、私はまあくんに言った。

「まあくんの彼女になりたいって人、学校にはいっぱいいるんじゃない?」

「……まあ。たまに告られますけど」

「やっぱりなー」

私はしたり顔でそう言ってやった。