時々思う。
遥斗の本命は、あたしじゃなくて他の誰かなんじゃないかって。
…だからあたしは、遥斗にとって回りの女の子たちと同じ浮気相手なのかもって…。
―――保健室
あれから、すぐ立ち直れるほど強くないあたしは保健室で休んでいた。
………もうそろそろ戻らないと。
さすがに、2時間も寝てしまったあたしはそそくさと保健室を後にした。
丁度、移動時間だったから教室には誰もいない。
「はぁー……」
深くため息をついて、目をやったのが遥斗の席…
窓際の一番後ろ。
なんていい席なんだろ、と思いながらあたしはゆっくりと遥斗の席へと近づいていった。

