遥斗の席。 そっと手のひらを置くと、日差しであったかくて…… なんだか付き合い始めたころのことを思い出して、ちょっぴり涙ぐんだ。 ………できるころなら、あの頃に戻りたいって思った。 …………絶対に無理だと思うけど。 ガタッ――――― その時、後ろ…つまりドアの辺りから物音が聞こえた。 「っえ…」 急いで振り向くと、そこには遥斗の取り巻きの1人、ユミが冷たい笑顔で立っていた。