「はあ〜…」


結局、
誰とも話せないまま
一人、ため息と共に
廊下に出る。


「やっぱり駄目だったんだ(笑)」


と、その声に顔をあげると
いかにも、人を馬鹿にしてます
って感じの含み笑いを
私に向けてる男子が一人。


「…え?」


その男子が誰なのかは
わかる。

しかし
その男子が なんで ここにいるのか。
私はそれが分からないから
こんな間の抜けた声を出したのだ。

それなのにその男子は


「隆平だよ!春休みぼけでこんなイケメンの事忘れたわけ?」


…なんて
あほな事言っちゃってるわけで。