【 迷惑掛けちゃ駄目 】
その言葉の意味を、【 甘えちゃいけない 】と受け止めてしまったあたしは、それから母に甘えることを止め、今まで以上に " お祖母ちゃん子 " となった。

母が休みで家に居る時でさえ、朝起きたらすぐに祖母宅に行き、祖母と一緒に保育園に行き、夜、父が迎えに来るまでを祖母と過ごす。

公文の勉強も祖母に教えて貰い、祖母と一緒に駄菓子屋に遊びに行き、祖母とご飯を食べ、祖母とお風呂に入る。母よりも優しい祖母が大好きだった。


…ママはとも君だけ可愛い可愛いしとけばいいんだ…ーーー

…とも君なんて嫌い…ーーー
















…ママは彩捺のことなんて嫌いなんだ…ーーー






きっと…今も埋まらない母との溝は、この時から深まり始めていた…