幼稚園で覚えた大人への恐怖は変わる事無く…

新しい友達が出来るかな、よりもあたしは「 先生 」となる大人は、どんな人何だろう…と、期待よりも不安の方が強かった…。


入学式では周りの皆もあたしも緊張して、手を繋いでくれた6年の先輩と話している子は1人も居なかった。
幼稚園からの友達を見付けた時は、顔見知りの友達が居ると凄く安心した。


入学式が終わり、教室に戻って自己紹介。先生は優しそうな方で、また更に安心した。
今でも憶えてる。優しい顔に優しい声で「 彩捺ちゃん 」と呼ぶ先生を。
入学式の時とは打って変わり、教室での皆は友達を作ろうと笑顔が増えていて、あたしも…幼稚園からの友達を含めて、どんどん友達が出来た。


でも…
小学校を1歩出ると、公文に水泳に音楽教室でエレクトーン、算盤に書道に学研、ガールスカウトに弟の迎え、個人の音楽教室ではピアノ…と、段々と忙しくなるにつれて友達と遊ぶ時間が減っていき、「 放課後○○公園で遊ぼう!」と声が掛かることも少なくなっていった…