清算を終えて車に向かう司の腕を掴んだまま、何度もどうして?と心で呟きながらついていくと、助手席のドアを開けた司に押し込まれた。
手に持っていたお土産の袋を大切そうに持っていた司は、後部席に置いて運転席へと乗り込んだ。
ゆっくりと車を走らせながら駐車場を出ても、何だか司の表情は冴えなくて、隣にいる私はどうしていいのやら、戸惑いっぱなし。
「ねえ、司?」
そっと声をかけると。
「今運転中」
即答。
前を向いたまま運転に集中している司に、思わず顔をしかめて小さく息を吐いた。
「何か気に入らない事でもあったのなら言ってよ。
一人で突然黙られたらどうしていいのかわからないし」
「……別に。真珠が気に入らないわけじゃないし」
「その言い方のどこが『別に』なのよ。拗ねてるのがまるわかりじゃない」
相変わらずテンションが低い司に思わず私の口調も荒くなって、言った瞬間後悔してしまうけど、どうにもこうにも腹がたってくる。
「司が拗ねる理由を聞いてるんでしょ?さっき駐車料金の事を聞いてからずっと機嫌が悪いのは私のせい?」
「……」
黙りこくる司に、むーっと気持ちはいらいら。
せっかくの日なのに、突然どうして?
「司、理由も言わずに拗ね続けるなら、今日は司の実家に行かないよ」
「……」
「それでもいいの?」
「よくないっ」
荒々しい言葉の私に、とうとう答えてくれた司の言葉も荒々しくて、そんなに強い口調で言葉を落とされたのは初めてかもしれないと思った。

