「おはよ、」

「あ、凛!やっと来た!」

「…え?」


やっとの思いで教室に入ると、次は聞き慣れた声。
小夜が窓際の私の席から、教室の扉のところにいる私に手招きしていた。


「私の席なんですけど…」

「凛!突っ立ってないで、早く!」

「…はぁ」


なんだか、私の周りには騒がしい人が多いな、とため息をついてしまった。

なんとなく重い足を動かして、私の席に座っている小夜の元へと行く。


「…朝からどうしたの?」

「午後の文化祭の準備!あんた、出られる?」