「凛ちゃんおはよう。元気だね」

「あ、唯。おはよ、…朝からごめんね」


葵と微笑み合ってると、洗面所から唯が出てきた。
会話をするなり、唯は首をかしげて。


「あれ、凛ちゃん…、急いでたんじゃないの?」

「そ、そうだった…!」


唯の言葉をきっかけに、つかの間の朝の一時は終了し、私は洗面所に向かった。




私達は、訳あって三人暮らし。
親は別で暮らしている。

中学2年の葵は、こんな私みたいな姉を嫌わずにいてくれる。
それは葵と双子の唯も一緒。

私はこの三人暮らしが大好きなのだ。




「行って来まーす!」


超特急で身支度を済ませて、私は家を飛び出した。