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「薫、今回結構珍しいよね」

「は…?」

「あー…、私もそう思う」

「俺もー、薫、なんかいつもと違う」


雨宮が資料室に行った後の視聴覚室。
雅矢の言葉に、残りの二人も同意してくる。


「何が?…俺、らしくないことしてるか?」


俺は、三人の言いたいことが良く分からず、少し首を傾げる。
すると、今まで雅矢の方を向いていた俺の視界に、早菜さんが現れる。


「あら、気付いてないの?凛ちゃんへの態度よ!」

「…雨宮?」

「そうだよ、薫。僕、中等部から薫と一緒だけど、今の薫、なんか変…」