しゅうちゅうち
「はぁっ!!!」

大きく、強いため息をつきあたしはカッターを

引き出しに戻した。

「もう、嫌だよ 何なの 芹、敦也、暎 この3人はもううんざりなの」

お風呂も入らずに、パジャマに着替えてベッドに入った。

次の朝。

「真衣」

玄関を恐る恐る開けると、あの頃よりもっと身長が伸びた

芹が居た。

「えっと、久しぶり」

会いたくない、喋りたくないが強くなって

顔も見れないし、声に気持ちが入っていない。

「総合病院にいる いこ」

わかってるし。今移動してんじゃん。

封印した過去を、開けた芹にはイライラしている。

あたしを中3の頃から、辛い思いにさせやがって。

総合病院につき、エレベーターに乗る。

「真衣、こっち」

ICUと書かれた、ガラス扉の前に立つ。

たくさんの機械の音が聞こえる。服もろくに着れない位

管をつながれた人もいる。

「真衣、敦也と暎だよ」

ビニールのカーテンを、嫌々ながらのぞくと 暎と敦也が

眠るようによこになっていた。