アスカちゃんは俺の事が好き…
果たしてそれがホントか嘘かは分からないけど…意識するよな絶対。
「アキラくんは好きな人とかいるの?」
好きな人か…
「…いねーよ。」
「うっそだー!!」
「マジだって!!」
なんで嘘つかなきゃなんねーんだよ。
「…ふーん。」
アスカちゃんは納得してないような返事をした。
「……アスカちゃんは、好きな人とか…いる訳?」
何聞いてんだ俺…。
「私?私は……いるよ。」
その言葉に俺の胸はドクン…と鳴った。
「教えてあげよっか?」
アスカちゃんがイタズラっぽい笑顔でそんな事を言ってきた。
知りたい…
そんな好奇心が俺の頭をよぎる。
「…教えてくれんの?」
「アキラくんになら言ってもいいかなー。」
「………。」
「私の好きな人はねー……」
「おい!!」
今まさに好きな人の名前が出てくる、という瞬間にリョウとワタルが走ってきた。
「どーした!?」
そんなに慌てて…。
「この街はもう駄目だ!!逃げるぞ!!」
2人は息を切らしながらそう言った。



