「そーゆう事か…。」
ワタルは頭を抱えて地面にしゃがみ込んだ。
「お、おい……どーしたんだよ。」
「ワタルはバカだ!!」
リョウがワタルを指差しながら叫んだ。
「いや、だから…その理由を聞いてんだよ。」
「ワタルは自分の携帯からあっちの会社に電話したんだ。」
リョウがため息をついた。
「だから?」
よく分かんねーんだけど…。
「携帯から電話したらその番号出るだろーが…。番号から携帯の持ち主を割り出すなんて簡単だっつーの。」
あ、なるほど…。
「そーか……普通公衆電話からかけるだろーが!!バカか!?」
ヨシトも叫び始めた。
「う……うるせー!!んな分かる訳ねーだろ!!」
ワタルは開き直った。
「とりあえず落ち着けって…。警察が来たらどーすんだよ。」
俺のその言葉に3人はピタリと止まった。
「バカワタル…。」
「うるせー…。」
こいつら…まだぶつぶつと文句を言い合ってやがる。



