「うわ…アスカちゃんの気持ちも利用する気かよ。最低だなお前。」
ヨシトは信じられねぇというような顔をした。
「俺だってホントはヤダよ。けど仕方ねぇだろ。」
「まぁ…な。てか、利用するにしてもどーやって利用すんだよ?」
リョウはワタルに疑問を投げつけた。
「まぁそれは場面で考えるしかねーな。」
今は特に利用することはないようだ。
出来るなら利用することがないようにしたいもんだ…気分が悪すぎる。
「それより…どこ行くんだ?」
「そーだな…。あ、遊園地で良くねーか?」
「いいぜー。」
「なら決まりだな。」
着々と話が進んでいく。
「それで、身代金は誰が取りに行く訳?」
「んー…アキラはダメだからな。俺とリョウでいいんじゃねーか?」
ワタルとリョウか…。
「俺はイヤだ。」
ヨシトがワタルの提案に反対した。
反対するなんて珍しいな…。
「なんで?」
「だってジェットコースターとか乗れねぇもん。」
あ…
「お前高所恐怖症だったっけ?」
「そーだよ。」
すっかり忘れてた…。



