「……ふぅ。」
ワタルは携帯を閉じた。
「うまくいったのか？」
「おー、完璧だぜ。」
とりあえず…
大きな計画に向けて、小さな１歩を踏み出せたみたいだ。
てか…
「なんでさっき俺の名前出したんだよ？」
「……。」
何故かワタルは黙っている。
「…おい。」
「アキラすまん。」
「……は？」
「お前がアスカちゃんの事好きだって……チカにウソ言っちまった。」
「…なんだその設定……根も葉もねぇウソ言ってんじゃねーよ!!」
「だから悪ぃーって!!なんで一緒に行くのがアスカなの？ってチカに思いっきり怪しまれたんだから仕方ねーだろ…。」
「そこは普通にチカとアスカちゃんは仲が良いから、って言っときゃ大丈夫じゃねーか。」
「あ……まぁでも、おかげでうまく誘えたんだから結果オーライだって。それに…」
「それに……？」
「アスカちゃんもアキラの事好きだって…。」
は…？
「えぇ!?マジで!?アキラ良かったじゃん!!」
「どーせなら付き合っちまえよー。」
ワタルの言葉を聞いたヨシトとリョウは騒ぎ始めた。
