「誘拐か…立派な犯罪だな。」


「あぁ。多分それをしたら、俺らは捕まるだろーな。」


「怖ぇな…。」


「200万で良い思いをした代償だ。仕方ねーよ。」


「俺たちの人生お先真っ暗だな。」


「はは…笑えねー。」



そう言いつつも笑っている俺たち。


「なんでだろーな。めっちゃピンチなのにワクワクしてんだけど…。」


「それ俺も。なんかスゲー面白くなってきたよ。」


「俺らは馬鹿なんだよ。後先考えずに行動して、面白いと思った事はすぐにやる。」


「これも青春ってやつか?」


「かもな。なかなか味わえねーぞ、こんな事。」


「そんな体験が出来る俺たちってツイてる?」


「ツイてねーよ。」


「ははは。」




しばらく談笑していた俺たちは本題に入った。




「…で、誰を誘拐するかだよな。」


「なぁ、ワタル。誰かそーゆう対象のやついるのか?」


「あぁ。」


「マジで?誰だよ?」


「お前ら、アスカって女の子知ってるか?」