「…ふざけてんのか…?」
ふざけてるとしか思えない。
「真剣な話に決まってんだろ。はっきり言うぞ…他に方法はねーよ。」
ワタルは俺たちを睨み付けながら言った。
他に方法はない、確かに現時点ではそうだけど…
「…あまりにも無謀すぎるだろ。」
絶対うまくいくはずがない。
「アキラは、あの人の娘が死んでもいいと思ってんのか?」
「そんな訳ねーだろ。」
「だったらやるしかねーよ。」
ワタルは本気だ。
「…俺は、ワタルの意見に賛成だ。」
ヨシトが俺たちを見ながら言った。
「…俺も。」
リョウもその提案に乗った。
「アキラは…?」
3人がこっちを見る。
「……お前ら本気か?」
「あぁ。」
この3人がやると言った時点で答えは決まっていたのかもしれない。
「……分かった、俺もやる。」
やるしかねぇ…。
「あの金に手ぇ出した時から何かあるとは思ってたよ。……ケジメはつけねーとな。」
「……だな。」
俺たちはそう言って………笑った。



