とりあえずその後もプールで過ごしていた俺たちだったが、日も暮れてきたから帰る事にした。
「ぷはぁー…泳いだ泳いだ。」
リョウはぶるぶると頭を振って水分を飛ばした。
「ぶぁっ…冷てぇよ!!」
水をかけられたワタルがリョウに文句を言う。
「ドンマイドンマイ。」
リョウは悪びれた様子もなく笑顔でワタルを見た。
「…つーか、なんでお前そんなに元気な訳?」
1日中泳いでたのに…。
その質問にリョウは真剣な顔で答えた。
「…俺、魚だから。」
「………。」
「え…ちょっ……置いてくなって!!」
あまりにもアホらしくて構っていられなかった俺たちは、リョウを置いてさっさと更衣室へ向かった。



