こうして東京行きの電車に乗った俺たち。
「……今何時だよ。」
「……朝の6時だな。」
「……着くの早すぎ。」
結局予想以上に早く東京に着いてしまった。
「どーする?」
「せっかく来たんだ。観光しよーぜ。」
「さんせー。」
「てか、思ったよりも人少ねーな。」
「朝だからだろ?」
「関係ねーよ。東京は眠らない街って言われてんだろーが。」
「それは夜の話だろ。」
「あ、そうなの?」
「いや、知らねーけど。」
緊張感の欠片もない俺たちは、東京の噂のあるなしについて熱く語っていた。
しばらく街を歩いていた俺たちだったが…
「おー、お日様もだいぶ上がってきたな。」
「もう10時だからな。」
「そろそろ戻るか。」
時間が迫ってきた為、指定された駅まで向かった。
「よし、着いた。」
「今何時?」
「12時半だな。」
「そろそろ電話かかってくるかもなー。」
ピリリリリ…
「ほらな。」



