ﾌﾟﾙﾙﾙ…
「出た？」
「まだ。」
ﾌﾟﾙﾙﾙ…
ｶﾁｬ…
「お、出た。」
『こんにちは。』
「…は？」
「どした？」
「…知らねー女の人が出た。」
「マジで!?」
あれ？…俺間違えた？
「あー…ワタルに電話するとそーなるんだよ。なんだっけ？着信音みたいなやつだよ。」
リョウが俺の疑問に答えてくれた。
「なんだ。つまんねーの。」
ヨシトは残念そうな顔をした。
「…紛らわしいんだよ。」
ちょっとびっくりしたじゃねーか。
携帯を耳元にあてると相変わらず女の人が喋っている。
「…出ねーな。切るか……」
『はいはーい。』
携帯を切ろうとした時だった、やっとワタルの声がした。
「あ、繋がった。出るの遅ぇーよ。」
『悪ぃー。』
「まぁいいや。お前今どこにいんの？」
『俺？あぁ、東京にいるよ。』
「東京!?」
何やってんだあいつ…。
