「…………。」
「…ヨシト…かわいそーに。」
俺とワタルはヨシトの不幸を嘆いた。
「まぁー大丈夫だよヨシトなら。…ほら。」
リョウはまたさっきの場所を指差した。
「なんで………………って、はぁ!?」
ワタルは驚いた顔をした。
そんなワタルを見た俺もリョウが指差した場所を見た。
と、その瞬間だ…
バッシャーン!!
派手な音と共に盛大な水しぶきが上がった。
「………何があったの?」
俺はまったく状況が理解出来ない。
「お、おおおい……ヨシトォ!!」
そんな俺に構わずワタルはプールの中へと飛び込んだ。
「…リョウ……何があった?」
「…あぁ、ヨシトが飛び込んだんだよ。」
「…え゙っ!?」
俺は水しぶきが上がった場所をもう1度見た。
その場所には見覚えのある海パンを履いた何かがぷかりと浮いていた。
「……なぁ、あれって…。」
「ヨシトだよ。」
「……ばっ、馬鹿か!?あいつ死んでんじゃねーか!!」
「生きてる生きてる。」