「あー…眠てぇ。」
昨日の夜とは打って変わって、荷台の中はどんよりしていた。
「早く寝るはずだったのによ……結局寝てねーじゃん俺たち。」
そう言ってリョウはバタッと倒れた。
それに続くかのようにみんながバタバタと倒れる。
ガタガタ…
車のちょうどいい揺れが眠気を誘う。
あと少しで寝てしまう、という時だった…
キィィィ!!
耳をつんざくような音と共に、荷台が大きく揺れた。
「おわっ!!」
「なになになに!?」
突然の事に状況が理解出来ない俺たち。
そんな俺たちを見たカズさんが運転席から叫んだ。
「警察が来た!!すぐに荷台から降りて左に曲がれ!!」
警察!!
その単語にみんなの頭が一気に起きたらしい。
直ぐ様立ち上がり、荷台から飛び降りていった。
「こっちだ!!」
外に出るとカズさんが手招きしていた。
急いでカズさんの後を追う俺たち。
その後ろには数え切れないぐらいの警察がいた。
「こりゃあ……今日で終わりだな。」
ワタルがポツリと呟いた。
冗談じゃねぇ
と言いたいところだけど…
「さすがに無理だな…。」
さよなら我が青春、てか。