「…この写真見ろ。」
「あぁ?……って、これ俺たち?」
コンビニの隅の壁には指名手配犯の顔が並んだポスターが貼ってあった。
そのポスターの横にもう1枚紙が貼ってあり、そこに俺たち6人の顔が並んでいた。
「…犯人5人は女子1人を誘拐し逃亡中、か。」
俺とワタルとヨシトとリョウとチカが誘拐犯で、アスカちゃんは被害者。
…アスカちゃんは普通に楽しんでるけどな。
「バカ、そっちの紙じゃねーよ。」
俺が紙をまじまじと見ていたら、ワタルが横のポスターの方を指差した。
「俺が言ってんのはこっちの事だよ。」
指名手配犯の…?
「……何を見ろって言うんだよ?」
「こいつだよこいつ。」
ワタルはさらにポスターに指を近付けた。
その先に写っていたのは…
「……はい?」
こいつ…
「カズさんじゃね…?」
「前科三犯、今は銀行強盗をして逃亡中。」
淡々とポスターに書いてある事を読み上げるワタル。
「……マジで?」
信じらんねぇ。
「本人じゃねぇかもしんねーし……とりあえずメシだけ買っちまおうぜ。」
ワタルにそう促された俺は、カズさんはそんな人物じゃないと祈りながら買い物を終えた。



