「まぁ…メシって言ってもコンビニに行くだけなんだけどな。」
カズさんはそう言って財布から1万円を取り出し、俺に渡した。
「もしかしたらお前らの顔がバレてるかもしれねーからな、とりあえず2人で行って来いよ。」
「…いいんスか?」
「あぁ。あ、俺は牛丼とお茶な。」
荷台に腰を下ろしたカズさんは、お前らも何か頼めと全員の顔を見渡した。
「…じゃあ俺、ナポリタンと焼きそばとお茶。」
ヨシトが最初に口を開いた。
「はは、麺ばっかじゃねーか。」
「うっせー。」
「じゃあ俺は…おにぎり4つとハンバーガーと唐揚げと特盛チャーハンと焼きそばパンと冷やし中華とコーラ。」
「……リョウ、食い過ぎだろ。」
カズさんが唖然としてる。
「いや、こいつこれくらいは普通に食うんスよ。」
「…信じらんねーな。」
まぁ…俺も初めてリョウの食いっぷりを見た時はびっくりしたけど。
「チカは?」
「あたし、おにぎり1つとプリンと野菜ジュース。」
「…足りんのか?」
「うん。」
「…ならいいけど。アスカちゃんは?」
「…野菜サラダとお茶でいいかな。」
「………。」
女の胃袋ってのはどんな風になってんだ…。



