「アキラ遅ぇーぞ。」
外に出るとカズさんが待ちくたびれたような顔をしながら、タバコを吸っていた。
そのカズさんの後ろには大型トラックが止まっている。
「すんませんでしたー……その車カズさんの?」
「おぅ。」
「スッゲー…。」
これデコトラってヤツ……だよな?
てか…
「ワタル達は?」
あいつらの姿が見当たらないけど。
「もう乗ってるぞ。」
カズさんはそう言って大型トラックの荷台を指差した。
「…後ろ乗るんスか?」
「当たり前だろ…トラックだぞ。」
「……そーですね。」
俺たちは積み荷かっつーの…。
とか、そんな事を思いながら荷台へと向かった。