「電話もしたし、行くか。」
ワタルがそんな事を言った。
「行くってどこに?」
「さぁな。とりあえず公園からは離れよーぜ。」
「……なんで?」
「逆探知とかされてたら見つかるだろーが。」
「携帯も逆探知されんのか?」
リョウはワタルの携帯をジロジロ見ながら言う。
「…さぁ?」
「…ワタル、知ってて言ったんじゃねーのかよ?」
「知らねーよ。万が一の事があるんだし、逃げといた方がいーじゃねーか。」
「けど、携帯ってGPS機能とか言うの付いてるよな?」
ヨシトが難しい言葉を使い始めた。
「なんだそれ?」
「なんか携帯を持ってる人の現在地が分かるらしーぞ。」
「えっ!?じゃあ俺たちの場所も分かっちまうんじゃねーの!?」
まずくねーか!?
「だからワタルの携帯とか危ねーんだよ。」
「…どーする?」
「そりゃあれだろ。」
「壊す。」
ヨシトが真顔で言った。
「えっ!?ちょっ…待て!!」
ワタルが慌て始めたが、時すでに遅し。
「オラァー!!」
リョウが手に持っていたワタルの携帯を、空高く投げた。
携帯は宙を舞い、そのまま…
ポチャン…
と、公園内にある池へと吸い込まれていった。



