「はぁ…はぁ…はぁ…。」
なんとか…逃げ切った。
「ありがと、アキラ。」
「アキラくんカッコ良かったよー。」
俺のすぐ後ろでチカとアスカちゃんが口を開いた。
ワタルとリョウ、それにヨシトの姿が見えないが…大丈夫だろ。
ピリリリ…
「っ!!」
いきなり携帯が鳴った。
…ワタル!!
相手を確認した俺はすぐさま携帯を耳に当てた。
「もしもし!?」
『アキラ!!大丈夫か!?後ろ向いたらいなくなってたからよ…。』
「おー…3人とも無事だ。…お前らは?」
『こっちも全員大丈夫だ。お前らどこにいるんだ?』
どこって…
「……分からねぇ。無我夢中で走ってたし、とりあえず今は草むらの中だよ。」
そう、俺たち3人は草むらの中。
幸いな事に季節が夏だけあって、草は高々と天に向かって伸びている。
「…まぁ、見つかりはしないと思う。」
こんだけ草があるんだし…。
『そっか。じゃあ…もう少し様子見て落ち着いたら、目印になりそーなもの見つけてくれ。』
「おーらい。」
『じゃあ、また後でな。』
「おー。お前ら気を付けろよ。」
『お前もな。そっちには大事な人質がいるんだからよ。』
「分かってるよ。」
『じゃっ。』
「あぁ。」
とりあえず脱出は大成功といったところだろう。



