「しゃあ!!行くぞ!!」
ドアが開いた瞬間、リョウが先頭を切って走り出した。
それに続いてみんなも走り出す。
「アスカちゃん、俺の後ろについて。」
「うん♪」
アスカちゃんは何故か楽しそうだ。
電車から出ると警察も俺たちに気付き、走ってきた。
「邪魔だー!!」
リョウがさっきみたいに飛び蹴りを警察に食らわせた。
ヨシトは自分のカバンを振り回している。
ワタルとチカはその2人によって開いた道を、スイスイと走っている。
…誰もケチャップ使ってねーじゃん。
「まぁ…アスカちゃん遅れんなよ!!」
「うん!!」
俺たちもその4人の後ろに続いた。
けど、やっぱりそう簡単にはいかないみたいだ。
「きゃっ!!」
目の前を走っていたチカが、横から来た警察に腕を掴まれた。
「ちっ…。」
今こそケチャップの出番だと、俺はケチャップを警察に向けたが…
「…………あれッ!?ケチャップ出ねぇ!!」
なんで!?
「……仕方ねぇ!!」
ボコッ!!
「うわっ!!」
俺は中身の出ないケチャップで警察を殴った。