『まもなく……』
車内アナウンスが流れた。
「よし、気を取り直していくぞ。」
「おー。」
次第に電車のスピードが落ちて、駅のホームが見えてきた。
チラッと窓の外を見ると…
「うわ…結構いるな。」
警察がさっきの倍以上いる。
「うひゃー…逃げ切れるかこれ?」
「俺らはともかく女子2人がな…。」
「チカなら大丈夫だろ。」
「…ちょっと、あたしもか弱い女の子なんですけど。」
「問題はアスカちゃんだな。」
「あれ?あたしの事シカト?」
「アスカちゃんはアキラが責任を持って守りなさい。」
「俺かよ!?」
「当たり前じゃねーか。未来の旦那さんだぞ?」
「はぁ?」
「よろしくね、パパ♪」
「いやいや、アスカちゃん……パパって…。」
「どっちにしろ女の子は誰かが守らねーと。頼んだぜアキラ。」
リョウがそう言って拳を前へ突き出した。
「…おーらい。」
俺もリョウと同じように拳を突き出し、リョウの拳にコツン…と、当てた。
そして…
プシュー…
と、ドアが音を立てて開いた。