「だといいけどー。…おっ、そろそろ着くぞ。」
到着か…。
アスカちゃんの事は後回しにして、今はやるべき事に集中しねーとな。
「ちゃんと心の準備は出来てんだろーな?」
リョウがそう言いながらケチャップを握りしめると…
ピュッ…
「おわっ!!」
ケチャップの中身が飛び出した。
しかも不運な事にヨシトの服に…。
「テメー何やってんだよ!!」
「わりぃー、ちょっと強く握り過ぎた。」
「握り過ぎたじゃねーよ…。」
「あーあ…ケチャップまみれじゃねーか。ほら、ハンカチ。」
「おー、ありがとアキラ。」
ヨシトは俺のハンカチを受け取り、服を拭いた。
けど…
「……んっ!?なんだこれ!?アキラ、このハンカチなんかベトベトするぞ!?」
ベトベト?
あ、そーいや…
「そのハンカチでさっきアイス拭いたよね?」
アスカちゃんがちょっと気まずそうに言った。
「あ、やっぱり?」
「やっぱり?じゃねーよ!!なんかさっきより酷くなったぞ!?」
哀れなヨシト。
「まぁ、ドンマイドンマイ。」
「うるせぇ!!」



