事件は、一応の決着を見た。


再犯に及んだ犯人と、偶然犯行現場に遭遇した後藤警部は、犯人を射殺。

被害者は、即死。

後藤警部も、背中を刺され……死亡。



いくつかの矛盾と、謎を残したが…それ以上は、わからなかった。

激し過ぎた雨が、現場の痕跡を消していた。

あの男のいうように、完璧ではなかったが、

五年間に及ぶ連続殺人は、終わりを告げた。

五年間の殺人犯と、完全に確証はできなかったが、

もうこれからは、この坂では、殺人が起こることはなかったのだから。