「逝ったのね……」

舞子が死んだ島から、遠く離れた場所で、

リンネは、舞子の死を感じていた。

指先から、炎を出し、天に向けて、放つ。まるで、送り火のように。


もと人間だった舞子と、組んだ理由は、簡単だった。

彼女は、どこか…妹のフレアと似ていた。

性格や雰囲気ではなく、

リンネの知らない愛を知り、

愛で身を滅ぼしたのに、

彼女達は、後悔をしていなかった。

魔物でありながら、赤星に恋をし、

彼の為に、命を燃やし…死んでいった妹。

リンネとフレアは…ただ体をわけて、つくられた魔神のはずだ。


それなのに…姉である自分は、愛を知らない。



知ることもないだろう。

だけど……今は…。


「安らかに眠りなさい」

リンネは、天に向かって呟いた。