「はーい!只今唐揚げが大変お買い得ですよ!いかがですか?」
『唐揚げください。』
「ありがとうございまーす!120円でーす!」
ポケットをまさぐり、手に取った小銭をレジに置く。
「120円ちょうどお預かりいたしまーす。ありがとうございましたー!」
紙の袋に入った大変お買い得な唐揚げを受け取り、コンビニを出た。軽快なコンビニのチャイムを最後まで聞くことなく、足早にその場を去り、歩きながら大変お買い得な唐揚げの袋を破る。
何やってんだよ俺…
冷たい風に吹かれながら、全財産と交換した大変お買い得な唐揚げを口に運ぶ。
とてもおいしかった。良い買い物をしたと一瞬思ってまた後悔した。
