「愛奈ー。一緒に帰ろ」
「ごめん。今日バイトなんだよね…」
「そっかぁ。じゃあまたね」
「ばいばい!」


大学3年生のあたしは就職するまでファミレスのバイトで頑張っている。




「こんにちはー」
あたしはいつものように挨拶をして、いつものように制服に着替えた。


「いらっしゃいませー」
店に1人のチャラい男が入って来た。
「1名様でよろしいでしょうか?」
「あぁ」
「こちらへどうぞ」
席へ案内してメニューを置いた。
「ご注文がお決まりになりたしたらボタンでお呼び下さい」
「ハンバーグステーキセット」
「あっ…はい。以上でよろしいでしょうか?」
「あぁ」


メニューを回収して直ぐに水を持って来た。
髪は少しロン毛の茶髪にピアス。
女たらしのチャラ男っぽかった。


そしてチャラ男が帰ったテーブルを掃除していたときだった。
十字架のキーホルダーが座席に落ちていた。
今なら間に合う…!


「すみません。お客様の忘れ物を届けに少し出ます」
「よろしくね」


あたしは周辺を走るとチャラ男が1人で歩いていた。