「そう……、優花がそんなこと言ったのね……」

「俺、優花に嫌われてなかったんだな……」

現在は昼休み。

俺は生徒会長と原木君を校舎裏に呼んだ。

そして、今朝彼女と話した内容をそれぞれに伝えた。


「原木君、ちょっと」

呼ばれて近づいてきた原木君の顔を、俺は思いきり殴った。

原木君は勢い余って地面に手をついた。


「ちょっと何してるの!?」

「これは優花と俺からだ」

俺は原木君に手を差し伸べた。


「何だそりゃ。妬けるな」

原木君はそう呟いて、俺の手を借りて立ち上がった。


「もう……、男の子って分からないわ。優花も優花で、この2人に何をしたのかしら」

生徒会長は呆れたように言った。

そして俺達3人は空を見上げ、暫く見続けた。

彼女は俺達を見て笑っているに違いない。