「優花は5日前に亡くなったの。貴方は、幽霊の姿である優花と話してたのよ」

生徒会長は言い終わると、花束を彼女の元へ置いて、手を合わせた。

俺はその姿をじっと見ていた。

彼女は、本当に亡くなったんだ……。

俺が話していた相手は……幽霊……。


「根本君も、花束を渡すんでしょ?」

「あ、はい……」

生徒会長に言われ、俺も花束を彼女の近くに置いた。

けど、彼女の死がまだ信じられない俺は、ただぼーっと彼女の写真を見ていた。


「優花が校舎裏にいる理由は、きっと何かあると思うの。だから私は、優花が亡くなったことを黙ってたわ。根本君のおかげで、優花のやりたいことが達成出来るならと」

彼女は、何かをやりたかったのか?

あの笑顔の裏側には、何か意味があったのか?

もう、彼女がよく分からない。